20100318_ms_01.jpg3月18日 第333回 経営者モーニングセミナー
 本日のモーニングセミナー講師は、株式会社中西工藝 代表取締役、中西通夫(京都府倫理法人会会長)さんに「子育ては親育て自分育て」というテーマで御講話を頂きました。

株式会社中西工藝様の ホームページ はこちらです。
http://www.myfavorite.bz/nakanishikougei/

 高校時代は野球部として甲子園に行ったこともある中西さんは現在4人の息子を持つ父親であり、講演を行うときでも奥さんを連れてくるのほどの愛妻家でもあります。そんな中西さんは、子育てを通して気付いたことがあるとおっしゃいます。

20100318_ms_02.jpg それは子供に対する薫陶が、実は自分に対して向けられているものであった、ということです。現在中西さんの長男、次男さんは成人しており、三男、四男は大学、高校へと進学する時期だそうです。
 就職、転職、受験、寮生活、クラブ活動など様々な事柄について悩む子供達と、中西さんは会話をしていきます。「今の会社をやめたい」「これ以上野球を続けられない」「部員がいない」「実はいじめにあっていた」。そんな子供達に檄を飛ばすときに、中西さんは自分に問いかけるのだそうです。「本気でやれといっているが、自分にとっての本気は何だろうか」「最後まで野球をつづけろというのは、ずっとマネージャー部員であった自分を越えて欲しいからではないか」。

20100318_ms_03.jpg 『子供は親の心を実演する名優である』とは正にこのことなのではないでしょうか。子供を育て、彼らとのふれあいを通して自分に気付いていく。これを中西さんは身をもって体験されたのだと思います。
 長男から諭されたり、自分が発した言葉を見つめていきながら自分を育てている中西さん。親も子も共に成長していくというのは、実に理想的な関係であると言えます。そのためには、親が子供に対して真摯な態度で付き合っていくということが肝要ではないでしょうか。これからも子育てを通して、新たな自分を発見してもらいたいですね!中西さん、昨日に引き続き、本日も有意義な時間をありがとうございました!!

 今回も前回に続いて、4月から社会人となる藤田恭平(東海澱粉株式会社に就職内定)さんに、感想を交えてまとめていただきました。ありがとうございました。

 次回のモーニングセミナーは「万人幸福の栞」DVD勉強会です。多くの皆様のご出席をお待ちしています。

文責 藤田 和彦

20100317_keiei_tudoi_01.jpg 3月17日(水)の経営者の集いは、高知商工会館にて18:30より、(株)中西工藝 代表取締役 中西通夫氏に「原点回帰」というテーマで体験発表をして頂きました(参加者総数19名)。

 中西氏は、高校時代3年間、野球部のマネージャーを務められました。
 自らの経験により、4人の息子さんにもレギュラーにならなくてもいい、野球を通じて大切なものを学んでほしいことから、野球を勧めたそうです。

 大学卒業後、サラリーマン生活を送り、「営業成績には自信がありましたが、28歳の時、冬のボーナスで同僚より4,800円少ないことがわかり愕然としました。」
 一大決心し、その日のうちに奥様に独立を相談したら、二つ返事で了解をもらえたので、30歳で退職し、父親の会社である(株)中西工藝に入社しました。

 倫理法人会への入会のきっかけは、平成12年4月、出張先の「ホテル東日本」での掲示板に、明朝モーニングセミナーを開催するお知らせがあり、たまたま参加したところ、初めての参加にかかわらず、皆さんから笑顔いっぱいで迎えていただき、スピーチもさせてもらったので感銘を受け、京都に戻ってすぐに入会したそうです。

 中西氏は、現在、朝4時の朝起きを実践されています。
 朝起きて、今日やるべきことを書きあげると、想ったとおりのことが起こるものです。
 「モーニングセミナーが一番の基本です。朝起きの実践をすることにより今までの習慣を変えることが出来ます。」

 平成20年9月に京都府倫理法人会の会長を拝命され、会長職を通じて、習慣・考え方を変えることができ、会社の業績も良くなったそうです。
 「会長として、やるべきことをやるしかありません。倫理法人会で経営者の心構えを学ぶことにより、あたりまえにこうしなければならないこと、目に見えないものを大切にすることを実践しています。」

 「会長を受けることによって、日常生活や仕事の面でのいろいろな問題を受け入れやすくなりました。」
 京都から一緒に高知に来られた奥様からは、「最近、穏やかになったね。」と言われているそうです。

 「夫婦が仲良く家業に精を出していれば、子供は必ず後を継ぐ。」と言われています。
 後継者を育てるためにも、これからも、夫婦二人三脚で仲良く頑張って下さい。

 講演の後は、中西氏と奥様を囲んで懇親会を開催しました。一人ずつマイクを回し、講演の感想や自己紹介で盛り上がりました。高知市のメンバーは、雄弁ぞろいです。
 ご協力ありがとうございました。

文責 久万田 昌弘

3月11日のモーニングセミナー

20100311_ms_04.jpg会員スピーチは、3月いっぱいで東京に転居される村上勝則さんにごあいさついただきました。

 国際宇宙ステーションの日本の実験棟の「希望」という命名について、人間に「希望」を与えたギリシャ神話「パンドラの箱」のお話しを引用され、人にとってとても大切な「希望」を持ち続けたいとごあいさついただきました。これまでも村上さんのお話は含蓄があふれ、いつも感動させていただきました。本当にありがとうございました。これからもお元気で、そして東京でも倫理法人会に入会してご活躍ください。

20100311_ms_01.jpg本日の講話は、「正直者は愛される」と題しまして、(社)倫理研究所の松本真志副方面長にご講話をいただきました。
 早寝早起きの大切さを、身をもって体感したという松本さん。先日つい自分に妥協してしまい、日曜日に二度寝をしたところ、その日は活動のリズムが狂い、うっかりバリカンのカートリッジをつけ忘れて普通ならば五分刈りのところをほとんどスキンヘッドのようにしまったそうです。

 今、この激動の時代の中で、この時代の潮流に合わせて変わるべきもの、そして変わるべきでないものの2つがあるそうです。
 変わらぬものは縦軸に例えられ、変わるべきものがその軸の周りを回っている。このとき、縦軸は会社の事業活動における道理や徳、そしてその周りを旋回している変化していくものが技術や才なのだそうです。

20100311_ms_02.jpg この道理や徳を重んじるという精神が日本の文化には根付いている、と松本さんは語ります。日本において盛んになった「道」の追求。剣道、柔道、空手道など、これらは今のスポーツとはことなり、楽しみを目的とするのではなく、技術洗練の中で人格を磨いていくことが目的であったのだと。
 この精神とともに、伝統的な教えや先人達の知見を絶やすことなく伝えていくという心構えが、長い歴史をもつ、数多くの日本企業を支えて来たのだそうです。
 これは、日本企業が道理や徳という変わるべきでないものを長年大事にしてきたからに他ならないと松本さんは語ります。
 道理や徳を持って真に正しい事を実践する。「真に正しい事」とは己が救われ、他も救われる事であり、無私無欲の境地である。これを実践する正直者は愛され、会社の経営に置き換えるならば事業が長続きするということにつながるのだそうです。
20100311_ms_03.jpg その実践の為に松本さんは、小さな事を徹底し、自ら率先して物事を行い、心に従って行動する、というこの3点を万人幸福の栞から特に抜粋され、奨励されておられました。
 生きるか死ぬかの厳しい競争の中で心が荒みがちな現在。松本さんはそこで、日本が本来もっている道理や徳にもとづいた考え方を貫くことの大事さを語っておられました。
 倫理に基づいた行動の大切さを再認識させられる、倫理研究所の副方面長である松本さんならではの御講話でした。松本さん、有意義且つ興味深いお話をありがとうございました!(藤田恭平)

今回は、4月から社会人となる藤田恭平(東海澱粉株式会社)さんに、感想を交えてまとめていただきました。次回のモーニングセミナーも御期待ください!

文責 藤田 和彦

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≪3月度 経営者の集いのご案内≫

 様々な業種の経営者、社員等が学び、語り合う大切な機会を高知市倫理法人会が提供します。県内外で実際に会社を経営している経営者を講師として招き、事業体験発表をしていただきます。成功談・失敗談等、他業種の経営者の生の声を聴くことが出来ます。
 また、講演会のあとには懇親会(無料)がありますので交流を深めて下さい。
 尚、まだ出欠のお返事のされていない方は、準備の都合上、3月16日(火)までにお返事を頂けたらうれしいです。

 平成22年3月17日(水) 高知商工会館 (会館内 駐車場無料)

 講演 : 18:30~19:30 (受付18:00より)

 講師 :
   株式会社中西工藝 代表取締役 中西 通夫
   京都府倫理法人会 会長            

 演題 : 「原点回帰」

 懇親会 : 19:30~20:30(無料)

 お問い合わせ : 高知県倫理法人会
   TEL 088-878-7353  FAX088-878-7355

 


 

【次回モーニングセミナーのご案内】

平成22年3月18日(木) ホテル日航高知旭ロイヤル(ホテル内 駐車場無料)

 講演 : 朝6:00~7:00 (受付 朝5:30より)
  ※当日の朝、受付をさせて頂きますので、どなた様でも参加出来ます。

 講師 :
   株式会社中西工藝 代表取締役 中西 通夫
   京都府倫理法人会 会長  

 演題 : 「子育ては 親育て 自分育て」

 朝食会 : 7:05~8:00 (22階の朝食バイキング 参加自由 自己負担700円)
 
 

20100304_ms_01.jpg 3月4日のモーニングセミナー(第330回)は、「富士研体験記」と題しまして、マニュライフ生命保険株式会社の濱田尚信普及拡大委員長にお話をいただきました。

 濱田さんは、倫理法人会に入会して3年目。仲人でもある小笠原事務局長のご紹介により入会。「夫婦は一対の反射鏡」に感銘を受け入会となったそうです。
 今回は2月19日~21日の間、富士高原研修所の経営者倫理セミナーに参加され、その体験談をお話いただきました。

富士高原研修所 http://www.rinri-jpn.or.jp/fujiken/fujiken.htm

 研修所での生活は、規律をもとめられ、チーム全員の気持ちをあわせること、相手を責めないこと、整理整頓、後始末、食事への感謝、先祖への感謝、雪中での鍛錬など、多くのプログラムを体験されたようです。
20100304_ms_02.jpg 部屋への入退室でのチーム全員が息を合わせての礼が揃わず、揃うまで何度も繰り返したことや、雪中での正座などこの研修所ならではの自分をみつめ直す体験は、濱田さんにとって大きな収穫となったようです。
 自分が生きていることの奇跡。自分は何のために生きているのか。自分は生かされている。死ぬために生きているということを実感されたそうです。
 日常を離れてはじめて、こうした体験をし、自分自身をみつめ直すことができるかもしれません。
 中でも、感謝したい人に手紙を書くというセッションでは、奥様の真理子さんに27年ぶりの感謝を込めた「ラブレター」を書いて投函されたそうです。後で少し、「書くんじゃなかった」と想ったこともあったそうですが、私にはとても勇気のある行動だと思いました。
20100225_ms_03.jpg 濱田さんは、研修から帰ってこられて以来、4時起きし、冷水をお風呂場で浴びる「禊」も継続されていらっしゃいます。また研修に参加される前から、「お酒を断つ100日実践」をされており、今後益々、実践倫理の成果が期待されますね。
 今日一日、倫理の実践をすることで、目標成就されることを期待いたしております。
 会員の中にはまだ、未経験の方も多くいらっしゃるようですが、是非とも富士高原研修所のセミナーを体験してみてはいかがでしょうか。
 大きな気づきが得られることは間違いありませんし、倫理を心の大きな拠りどころとして、人生の道しるべとなるものと確信いたしております。
 次回はどなたが体験記をお話くださるのか、楽しみですね。
 濱田様、本当にありがとうございました。

文責 藤田 和彦

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【次回のモーニングセミナーのご案内】

3月11日(木) 朝6:00~7:00 ホテル日航高知旭ロイヤル

(社)倫理研究所 副方面長 松本真志氏

テーマ「正直者は愛される!」

 次回3月11日(木)のモーニングセミナーは、社団法人倫理研究所 中国四国副方面長 松本真志氏による講和となっております。
 ぜひご参加されて、「倫理経営」の極意をつかんで下さい。きっと目からうろこが落ちるような感動をされるでしょう。お聞き逃しなく!

 モーニングセミナーの後の朝食会では、お一人自己負担700円でホテルの最上階の朝食バイキングをたっぷりご賞味できます。
 朝食会では、情報交換も活発にしていますので、お時間の許す限りご参加していただけたらうれしいです。
皆様のご参加をお待ちしております!

 

【次回のモーニングセミナーのご案内】

3月4日(木) 朝6:00~7:00 ホテル日航高知旭ロイヤル

マニュライフ生命株式会社 濱田 尚信氏

テーマ 「富士研体験記!」

次回3月4日(木)のモーニングセミナーは、普及拡大委員長の濱田尚信氏による体験発表となっております。
いつも元気な濱田氏。参加された方は、とにかく熱気・元気をいただくことでしょう。
ご自身の「富士研」での体験をもとに発表して頂きます。ご期待下さい。

20100225_ms_01.jpg 2月25日のモーニングセミナー(第330回)は、昨夜の倫理経営講演会の講師お二人にご講演をいただきました。
 先ず最初に『人から人へ「信成万事」』と題しまして、株式会社 和光産業 代表取締役 児玉雄二様にご講演いただきました。
 児玉様は建設業や不動産業をされておられます。ゼネコンへ就職されその後体調を崩して入院。突然のお母様が亡くなられるなどの苦難を経験され、3年で九州に帰り、住宅営業に取り組まれたそうです。3ヶ月で成績がでなければ辞めざる終えない営業。もう辞めようと思っていたころ、食事をご馳走になるなどお世話になった方に、辞めるつもりで業界の話などをしているうちに気に入られて契約をいただき、その方からの紹介でトップセールスとなったこともあったそうです。
20100225_ms_03.jpg その頃の飛び込み経験から、倫理の普及も全く苦にならず、普及活動の成果がいつの間にか仕事にもつながり、事業も益々発展される中で、日向市倫理法人会を立ち上げ、現在では延岡市倫理法人会会長としてご活躍されております。
 会員満足をいつも心がけられ、会員の方々にはがきを書かれ、モーニングセミナーに参加いただいた方にまたお礼のはがきを出されるなど、人のとのつながりを大事にされていらっしゃいます。この人のつながりが仕事にもつながっているのだと結んでいただきました。 本当にありがとうございました。

20100225_ms_02.jpg 続きまして株式会社 芝寿し 代表取締役 梶谷 晋弘様に『倫理経営のすすめ』と題してお話をいただきました。
 会社が発展するのは、経営者の「念い」です。人の成長を願ったりする「念い」がその企業を変えるのです。「おもい」には3種類あり、「思い」「想い」「念い」があります。経営者はいつもお客さまが喜んでいただけるように、誰かに貢献したいという念じる「念い」が必要なのだそうです。
 「思い」は自利的で小欲、「念い」利他的で大欲なものです。「想い」はその中間的なイメージでしょう。
 心の田んぼは放っておくと雑草が生えてしまいます。その雑草を取るのが、この週に一度のモーニングセミナーなのですね。
 鍵山秀三郎氏の「盥に一滴の水」のお話、「盥(たらい)に水一滴を垂らしても、見た目に何の変化もありません。 しかし、一滴分の水は確実に増えます。たとえ増えたことを確認できなくても、私は努力することにしております。」を引用され、梶谷様は毎日一滴のブルーインクをたらいに入れていくことで次第にブルーに染まっていくように、人づくり、会社づくりをしていきたいと結んでいただきました。

 お二人のお話には含蓄があり、時間があまりにも少なくてもったいないような思いで、モーニングセミナーを終了いたしました。39名の参加をいただき本当にありがとうございました。

文責 藤田 和彦

 

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 2月18日のモーニングセミナー(第329回)は、「万人幸福の栞」DVD研修を開催いたしました。
 第7条 「疾病信号」 肉体は精神の象徴 病気は生活の赤信号

 倫理研究所発行のDVDは、純粋倫理の基本である「万人幸福の栞」の内容をさらに深く掘り下げ、経営者の実践力を高めていただくために制作されたものです。
 
 第7条「疾病信号」では、病気になったときは、何よりもまず、その「心の暗影(生活の無理なところ)」を切り取ってしまって、朗らかな豊かなうるおいのある心になれば、肉体は自然に、すぐに、直ってしまうものである」という意味が簡潔に説かれています。

 この時期、花粉症で悩む方も多いのではないでしょうか。
20100218_ms_02.jpg こうした病気も、本をたどれば、根本原因は生活一切についての、いろいろの心の動きに、喜怒哀楽の感情がもつれ合って表れたものなのだそうです。
 わがままや勝手気まま等の不自然な心づかいがあるために、こうして身体に表れてきているのだそうです。
不自然な心づかいとは わがまま、気ままのことです。別の表現では、思いすぎ、気苦労、心配、ねたみ、恐れ、怒り、嫉み、片意地、など、だそうす。
ここでは、病気を直接治すのが直接的な目標ではありません。正しい実践をすれば必ず自然に治るのだからです。
 私も、花粉症という自然からの警告を自覚して、「よしな治すぞ」と大決心したいと思います。
人間は、病気によって癖が直り、人格が向上し、家庭が円満になり、事業が栄えるようになっているそうです。病気は本当にありがたいですね。

 次回DVD研修は「明朗愛和」です。お楽しみに!!

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20100224_1_DSCF8112.jpg 平成22年度高知市倫理経営講演会は、平成22年2月24日(水)、高知商工会館にて18:00よりお二人の講師をお招きして開催しました(参加者総数152名!)。

 まずは、大変お忙しい中、年一回の倫理経営講演会にたくさんの方にご出席頂きありがとうございました。
 今回は、「日本創生の心 ―希望は心の太陽である― 」をテーマに心の経営を目指し、企業の目標・目的を明確にして行動し、飛躍を誓い合う場としてお二人の講師のお話を頂きました。
 今後共、高知市倫理法人会にご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

20100224_2_DSCF8146.jpg 最初に事業体験発表として、宮崎県よりお越し頂いた、株式会社和光産業 代表取締役 児玉雄二氏に「倫理と出合って『運命自招』」というテーマで講和をして頂きました。

 昭和54年に創業。今年で31年目を迎え、「人から人へ、あなたとの出会いを大切にします」を信条に、建設業・不動産業を中心に幅広く事業を展開されています。
 昨今の深刻な建設不況の中、毎年、売上が前年比20%アップの快進撃を続けています。
 しかし、決して順風満帆ではありません。
 研修に行っても続かない、人前で話も出来ない、仕事もうまくいかない時期もあり、その時は全部人のせいにしていたそうです。

 全部人のせいにしていた児玉氏が、変わった転機が2つありました。
 一つ目は、何とか現状を脱皮するためにも、必死の想いで中小企業大学校の6ヵ月間の経営者コースに参加したことです。
 第一線で活躍されている23名の経営者との交流により、「俺が俺がではいけない。まず、トップの自分が変わらなければいけない。顧客満足も大切だが、まずは社員満足が先だということを学ばせてもらいました。」

20100224_3_DSCF8158.jpg 二つ目は、縁あって平成9年に倫理法人会に入会したことです。
 「『ツイてる』を言い続けていると本当にツキが回ってきました。」
 「会社の朝礼に活力が出てきてきました。社員が倫理を真似して、『やるぞ10億円』を毎日唱和しています。」
 活力朝礼を実践することにより、社員の仕事に対する意識が向上されたそうです。
 「電話の応対が良くなり、また、お客様が訪問されたときは、社員全員立ち上がって元気のいい挨拶ができるようになりました。」

 また、児玉氏は、常に「欲」を持ち、次から次へと新しい発想を生み出し、「借りて真似る」ことも実践しています。
 「『欲』が人生を変えると言われます。そして、儲かっている企業の真似をすることも必要です。」

 最後に、「景気がいい、悪いは社長が決める事。当社は、常に社員一人一人が現状に満足することなく、必ずこの会社が繁栄していくという信念を持って未来に向かって邁進していきます。」と力強く締めくくって頂きました。
 これからも活力朝礼を実践し、先行き不透明なこの時代を乗り越える真の実力のある人、組織、企業を目指して下さい。

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 次に倫理経営講演として、石川県よりお越し頂いた、株式会社芝寿し 代表取締役 梶谷晋弘氏に「日本創生の心 ―希望は心の太陽である― 」というテーマで講和をして頂きました。

 昭和33年、先代社長がそれまで営んできた東芝の家電販売店から転業し、金沢に昔から伝わる祭り寿しの持ち帰り店「芝寿し」を創業しました。
 最初、屋号を「東芝寿し」としましたが、東芝からクレームが出て「東芝」の「芝」をもらい、「芝寿し」になったそうです。

 梶谷氏は、子どもの頃から、たった1個の100円の押し寿しを売る為に、夜中までお店を開き、必死になって働いている父と母の背中を見て育ったそうです。
 「今や寿司屋は、流行がなく、在庫もいらない、代金はキャッシュというのが当たり前となっていますが、父と母は当たり前ではない商売をしてきました。」

20100224_6_DSCF8214.jpg 創業初日の売り上げは600円でしたが、現在は北陸三県に35店舗、従業員500名、年間売上37億円となっています。
 しかし、決して順風満帆ではありません。

 梶谷氏は、大学を卒業後、すぐに入社し、ご飯炊きからスタートしました。毎日、掃除や釜洗いばかりだったそうです。
 当時、熟練した先輩からご飯を炊く時の心構えとして、「お客様に喜んで頂けるおいしいごはんが炊けますように」と、呪文を念じながら釜のふたをすることの大切さを教えてもらいました。

 おいしいものを作ろうとする想いは、経営にも通じるものがあります。
 「人の成長を願うのもその人の『想い』が必要、会社の発展を願うのも経営者の『想い』が必要です。」
 成功するかしないかは、その経営者が持っている志の違いで変わってきます。

 梶谷氏が28歳のとき、先代社長から専務取締役の名刺を渡されました。
 それ以来、すべて梶谷氏に事業を任されたそうです。
 「現在、私にも息子がいますが、任せて口を出さない大変さを痛感しています。言いたいことを我慢し、信じきることの大切さを先代社長に教えてもらいました。」

 33歳のときには、会社に労働組合も出来ました。
 「私の行動からそうなりました。なんで自分の言うことが聞けないのかという傲慢な経営をしていました。」
20100224_7_DSCF8198.jpg その頃は、毎年売り上げが伸びていても、達成感も充実感もなかったそうです。何のために会社があるのか、何のために仕事をするのかわからず苦悩の日々を過ごしていました。

 しかし、梶谷氏にも転機が訪れました。
 平成元年、石川県に倫理法人会を作る為の設立準備委員になったことです。
 その委員は梶谷氏を含めて3名でした。
 設立準備委員会での「素直」をテーマにした講演の中で、「出会いは一瞬速からず、遅からず」を聴きたことがきっかけで、現在まで22年間倫理で「原理原則」を学んでします。

 経営者の「器」以上に会社が大きくなったら会社は崩壊します。しかし、どうやったら自分の「器」を知ることが出来るか。
 「まず、一緒に連れ添ってきた奥さんに聞いてみる事です。そして原理原則を教わるすぐれた師匠を見つけることです。」

 また、「下関のフグがなぜ死なないか」という面白いお話もして頂きました。
 「下関のフグを生きたままどうやって東京に輸送しているか。それは、水槽の中に、フグの天敵であるカワハギを入れることによって、常にフグは危機感を持ち続け、フグの死亡率が大幅に下がりました。」
 「経営も同じです。不景気・不況だからこそ、会社が変わっていく絶好のチャンスです。」

20100224_9_DSCF8219.jpg 「危機感」と「不安感」は全く別物です。
 「経営者は常に危機感を持たなければなりません。しかし、危機感があっても、先のことが読めなくて明日のことがどうなるかわからない不安感があってはなりません。」

 会社は、絶対にいつかは潰れるものです。
 会社を潰さずに成長させる原動力は何か。99.99%社長の人間力によります。
 100年続く企業の条件として、「徳がある人には、ピンチの苦しい時にいつも誰かが助けてくれた」共通点があります。

 「上に立つ者の役割として、元気の中心でなければなりません。ダメになる会社は、ほとんどが内部から崩壊しています。」
 この不景気は、2,013年まで続きます。
 今のうちに経営者がしっかりと理念を確立し、人材教育をしなければなりません。

 最後に、「創業の精神とは、今日、来て頂いて買ってもらって良かったとお客様がお帰りになるときに手を合わせることです。そして、こんな会社に勤めてくれる従業員にどうか幸せになって欲しいと想うことです。」と力強く締めくくって頂きました。
 これからも、地域に愛されるよう努力し、どんな環境の中でも力強く生き残って頂き、「100年企業」を実現することを心から願っています。

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 第二部の懇親会では、生ギター演奏によるミニコンサートを開催し、梶谷晋弘氏、児玉雄二氏を囲んでなごやかな雰囲気の中で楽しいお酒を頂きました。
 懇親会の中では、多くの仲間とともに語り合うことで良い刺激を受け、明日からのさらなる実践への意欲が湧いてきたことでしょう。
 役員の皆様、そして参加されたすべての皆様、ご協力ありがとうございました。

20100224_11_DSCF8246.jpg文責 久万田 昌弘