モーニングセミナー

11月11日(木) 河野武彦氏 「明朗愛和の実践」

 埼玉県倫理法人会会長 河野武彦氏を迎え高知では初めて講演を頂きました。
 昨夜の商工会館ナイトセミナーから引き続き日航旭ロイヤルホテルにてのモーニングセミナー講演内容です。

 高知市倫理法人会会長の久万田会長は明るくて優しいというご挨拶から始まりました。

20101111b.jpg 昨晩は1万時間の話とリーダーがすべてである。
 リーダーは背中を見られ部下の成長を見守れる人でないとリーダーとしての成長はない。
 また今日の輪読の栞8条は倫理の基本である、明朗、愛和につきる。なぜなら引用が6箇所もされているのが考えの中の基本ではなかろうかと言われていました。
 元気にあいさつ、ということで隣の方と笑顔で元気よく大きな声でおはようございますと3回ぐらい。挨拶して、続いて相手の方を30秒褒めて下さい。
 ということで、皆でやってみました。お互いで褒めてあげる。そして褒められる。朝の早くから実に気持ちがいいものです。

 そしていよいよ本題へ。
 24歳で創業、倫理に入って考え方が変わって行動が変わったこの話をしてくれました。

 山梨県の農家で長男として生まれ、山梨でデパートに勤めていました。
 1971年、24歳の時、結婚草加市で四畳半から奥さんと煎餅の創業をスタートされたとのことです。新婚生活は、自分はわがままで、きれやすかった。奥様が文句を言うと怒鳴り散らしたとのことです、恥ずかしい話ですがと、夫婦喧嘩は物や奥様をこわさないように気をつけて電気釜からごはんまで空中を飛び交っていたそうです。

 初めて銀行から融資を受けた時に、融資の条件として、奥さんがご主人の管理監督をするという特別条件が付いたそうです。月40万の返済で、それだけを考えてがむしゃらに働くと仕事も忙しくなり社員も増え、楽になってきた。

 そうなると、夜遊びするようになってきた、また仲間とクルーザーを買ったりダイビング、釣り、射撃、などなど・・奥さんはきちんとしていてくれて私とは正反対でそれを注意はしてくれるが私は全然聞き入れなかった、そのうち会社の資金が無くなったうえ、会社が傾いてきた。また、世の中の時流が変わってきた、かた焼きのせんべいが売れなくなってきた。お得意先の、煎餅、お菓子の売り場もカルビーとかポテトチップスとか手間暇かかる高級品から様変わりしてきた。何百軒というお得意様の売り上げが落ちてきた。

20101111c.jpg この時初めて気が付き焦ってきた。この焦った時に10月、11月と大口の取り込み詐欺にあった。またその年の12月給与もボーナスも払えなくなった。寝ても寝汗はかくしご飯食べてもすぐ下痢をしていた。気が小さくて、震えていました。

 経営の勉強はしていなくて!どうやっていいかわからなくて不安づくめであった。初めて人にお支払いができない。そんなぎりぎりの時、実は奥さんがへそくりをしていてくれた。自分が好き勝手をやっている時でも、子供に勉強を教える時にはチラシの裏を使って教えていた。質素にやってくれていた。今を脱出するためにびんに小銭もためていてくれた。そんなで急場は銀行からも借り入れてその場をしのげた。

 でも年が明けてもどうやっていいかわからなかった時に倫理法人会に入っている人に少し勉強してみてはどうかと・・言われた。
 本当に困った時に、人の話が素直に聞けるようになった。そして、入会していろいろな先生方に教えてもらい。そのきっかけで、この会で出会いがあり。それぞれ仲間ができ、その道のプロがいるとわかった。
 この倫理の仲間・倫友・には弁護士・税理士・社労士・などなどほかにもたくさんのプロがいて、いろいろ無料で教えてもらえる。それ以上に、私や私以上にいろいろな苦難を乗り越えてきた仲間がいるということがわかって勇気をもらった。勉強にもいろいろあるというのがわかった。

 その中で経営計画書というものを作りなさいと教えてもらい。まねて作ってみた。社員の皆と曲がりなりにも作ってみた。経営の勉強することはこんなに難しいものかと思った。

 そして、その経営計画書の発表会を皆の前で言った。いった以上はやらんといかん!そんなことで社風ができてきた。往々にしていろいろな会社、会も、経営と組織はリンクする。経営者の集まりは結構わがままである人が多い。そうでない人も居る。ミックスしているそういう中で運営をしていく。

 そして、大学校へ行き心理学を勉強する事にした。…が、広すぎて深すぎてわからなくなる。少しわかった事がコミニュケーション論だった。自分の身の回りのことがコミニュケーションにつながる。髪型から服装、ファッション、目つき等から生で見られる。

20101111e.jpg 倫理には実践で便器を素手で磨くがあるが 3時間磨いた時、一つのこと便器をなめても構わないぐらい磨くと便器が自分に何かを教えてくれた。一つのことを必死でやると自分の中の何かが変わった。そして家に帰ると奥さんトイレの掃除をさせて下さい。と言ったらすごく喜んでくれた。夕食を食べてのお茶碗を洗う当番の実践もさせてもらった。
 また会社のトイレも自分が担当でさせてもらった。事務所の掃除も担当させてもらった。
 さらにもっとすごい実践があるという事を教えてもらった!
 それは、奥さんの話を聞く実践をしろとある先輩から教わった事だった。

 倫理の究極の勉強は夫婦は仲良くなくてはならない、そして仲良くなくては子供は育たない。また社員も育たない。その真髄を実践しなさい。

 それは奥さんの話を聞くこと言われた。
 今までは自分の言葉の辞書にはなかった感謝という言葉、初めて奥さんの話を聞くことによって私の心の中に生れてきた。でも大変な実践であった。今まで奥さんの言うことを聞いたことが無かった私が怒らずに話を最後まで聞くことはなかった。これは、これは地獄でした。奥さんはいつも過去の話をする。大体が過去の恨みつらみですね。長い時は明け方まで過去の恨みつらみを言ってくれます。30年前の結婚前の事まで、そしてそれを耐えて聞く。少しずつ耐えていけるようになった。
 でもそれを最後まで聞けるようになって私は人の話を聞いてあげられる人になった。

 モーニングセミナーの先生の話や仲間の話、そして何よりも社員の話も聞いてあげれるようになり、自分のまわりも良くなってきた。一番うれしいのが奥さんが優しくなってきた。
 (もともと奥さんは優しいのですが倫理をやってないと自分はすぐもどるので!)
 奥さんは倫理をやっていなければとっくに離婚していると言っていた。
 実践として奥さんからきびしい倫理指導を受けています。
 会長を拝命するに当たっても会長として恥ずかしくないように、奥さんからもいろいろ教えてもらっている。

 倫理法人会に入って奥さんの話が聞けるようになって全力投球ができるようになった。
 会のお役も頂きそれを一生懸命やることによって認めてもらえるんだなと奥さんの話を聞くことによって解ってきた。
 まだまだ奥が深いが、これからも出会いをして倫理の勉強をさせてもらいたい。

 河野氏は、「また2日間を通して高知の会長はじめ皆さんの笑顔から勉強させてもらいました。本当にありがとうございました。」と締めくくった。

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(文責 濱田尚信)