モーニングセミナー

6月6日(木)宗石秀敏氏 「会社に倫理を導入したら」

6月6日(木)のモーニングセミナーは、ホテル日航高知旭ロイヤルにて朝6:00より、京セラソーラーFC高知 宗石秀敏氏(高知県倫理法人会研修委員長)より、『会社に倫理を導入したら』と題して講話を行っていただきました。

 20130606a.jpgまずは、中越会長より、「本日は、たいへんな苦難を乗り越えた素晴らしい人生の話が聴けます。なかなか経験できない話が聴けるのもモーニングセミナーの良いところです。やればできる、やらなければできない、の気持ちでやり切りましょう」と力強く挨拶されました。

そして、宗石氏の講話です。「私の話は付録として聴いてください」との言葉で、講話を始められました。

■プロフィール
 宗石氏は昭和40年に大阪府堺市で生まれました。お父様が高知県出身で、中学時代はスポーツに明け暮れていたそうです。あるとき矢沢永吉さんの著書『成りあがり』に衝撃を受け、熱中していたスポーツから離れいわゆる「ヤンキー」になってしまいました。
「高校時代は、親を泣かせ続けました」と語る宗石氏は、そうそうたる経歴を持ち、卒業も10日ほど伸びてしまったそうです。
20130606b.jpg社会人になり、さまざまな職業につきました。「自分の力を試してみたい」と職人さんにもなりましたが、仕事があるかないかに左右され、経済的な安定が得られないとの不安もあったそうです。また、「営業力を上げたい」との思いから保険屋さんにもなりましたが、どこに営業に行くかを迷う日々が続きました。
そんな時、ある会社に営業に行ったところ「お前はそんなところにいたらいかん。うちで働け」と、突然言われました。その誘いがあってからは、保険の仕事が身に入らず、結局その会社に就職することになりました。入社してからは、がむしゃらに働きました。今現在もその会社の社員として活躍しています。

■倫理との出会い
ある日、出社すると、社長から「お前は今日から朝礼委員長だ」との言葉。倫理法人会の小冊子『職場の教養』を渡され「明日の朝からやるぞ」と言われました。さっそく高知西のモーニングセミナーに参加。もともと人の話を聴くのは好きでしたが、社長がサイババ氏の写真を飾ってあったのを見たことから、倫理法人会に対して先入観を持っていたそうです。その後は、先入観もなくなり、倫理法人会の中でも重要な役職に付いています。

20130606c.jpg■転機
現場での仕事を続けていると、あるとき社長から「現場はしんどいやろ。営業やれ」と、またしても突然の言葉。氏は現場の仕事が好きだったのであまり乗り気ではなかったそうですが、「自分がやらないと他の人が迷惑する」と考えて引き受けました。しかし、当時はバブルがはじけて物件が少ない時代でした。同じ高知県内で、他社の営業マンとかち合うのもあって、松山に営業所を作りました。松山でも、松山北倫理法人会に入会したそうです。
松山での仕事も順調にまわっているとき、社長から「新規事業の説明を聴くために京セラへ行く」とまたまた突然に言われました。京都まで行って話を聴きましたが、宗石氏は「自分には関係のない話だ」と思っていたそうです。その内容は、一定の件数を獲得してFCの資格を取って、事業を行っていく、というものでした。宗石氏は、その業務の担当ではなかったですが、「なにか違うのではないか?」と思ったそうです。そんなとき、社長から「高知に戻ってこの事業をやってくれ」と言われ、引き受けることにしました。そして昨年見事にFCの資格を取得することができたそうです。

20130606d.jpg■会社に倫理を導入したら
 倫理を会社に導入すると、ほかの社員は、はじめは文句ばかりでなかなか浸透しません。そんなとき上層部は「社員は、倫理をわかってくれん」と言ってしまいがちですが、宗石氏はそこに違和感を感じるそうです。そこには社員に対する責め心があるのではないかと。
「社員は、倫理を良いものだと思っていますが、踏み込めません。そんなとき、社員に夢や目標を繰り返し語ることが大事なのです。倫理という言葉は重い、と感じます。10年以上それを聞かされている社員は、レベルが数段上がってきています。何年振りかで会社を訪れた人は、会社を褒めてくれます」と倫理を導入する際の素晴らしさを語っていただきました。
 「何が大事で、何を伝えて、何を守っていかなければいけないか。経営を考えつつ、部下たちと仲良くするという役割を持つ自分の、自らの意見を言える立場を守っていきたいです」と語っていただきました。
 最後に「倫理を導入したら私のような社員ができます」と話されました。
 
 多くの経験を経て、獲得した哲学は大変に重みがあるものでした。参加者はみな宗石氏の講話に聴き入っていました。ありがとうございます。

(文責:中宏文)