モーニングセミナー

9月22日(木) 久万田昌弘氏 「安心感」

 9月22日 の経営者モーニングセミナーは、久万田社会保険労務士事務所 所長 久万田昌弘氏にお話いただきました。

20110922a.jpg 去年度まで高知市倫理法人会の会長をされていた久万田氏は、最近、奥様と東北地方までバス旅行に行かれました。バスの中で眠っている姿を見て、奥様が「これまでは苦しそうに寝てたけど、最近はやさしくおだやかに眠っている」と言われたそうです。久万田氏と24年間同じ道を歩いてくれた奥様には、言葉では言い表せないくらい感謝の気持ちを持っている、とのことでした。

 「これまで二つの道があって迷った時は、苦労の多い方を選んできて、それゆえに今の自分がある」と語る久万田氏は、ある時、相談にのってもらっている方から、「朝3時に起きて、夜9時に寝るくらいでなければ忙しいと言うな」と言われ、それ以来、必死で頑張って来ました。現在は、所員4名をかかえる社会保険労務士事務所を主宰されています。

 久万田氏は、これまで波乱万丈の人生を送ってきました。海産物加工会社を営むお父様が、氏が23歳の時に急逝し、同じ年にお爺様も急逝されました。若くして社長になった氏は、24歳で結婚し、それを契機として設備投資を行い、売上は上昇。その10年後には県内トップの売上となったそうです。

 しかし、売上上昇と共に欲が出てしまい、身内である役員と共に、高級車に乗り、贅沢な暮しをしていたそうで、「このままでは、会社がダメになるな」とお互いに感じていたそうです。そんな時、突然の出来事により、会社を辞めることになりました。そんな時奥様は、一言も文句を言わず「良かったね、これでお父さんの好きな事ができるやか」と言ってくれたそうです。

20110922b.jpg その出来事を契機に第二の人生を歩もうと決意。ある時、社会保険労務士の資格試験の案内が目に止まり、大阪までの飛行機での通学が始まりました。その時奥様は一言も愚痴を言わなかったそうです。さらに、試験勉強の協力もしてくれて、二人三脚で受験生活を送り、命がけで勉強しました。そうして1年間の努力の末、見事一発合格。自宅で開業を果たしました。

 当初こそ仕事がなかったものの、急激に業績が伸びて、逆に、仕事がありすぎて困る、という悩みを法人スーパーバイザーに相談。すぐさま「ぜいたくな悩みを言うな」と一喝。全ての仕事を受けたうえで、そのあとどう解決するべきかを考えればよい、と指導されました。久万田氏は言います。「器以上の仕事を受ければ、レベルアップする」と。

 その後、仕事の困難さゆえの新たな悩みが発生し、2回目の指導を受けたところ、毎朝お母様に手紙を書くように指導されました。手紙を持って、毎朝仏壇に手を合わしているうちに、だんだんと気持ちが素直になってきたそうです。

 常に勉強熱心な久万田氏は、現在でも、毎月東京まで勉強に出掛けています。そして「仕事の仕組み化」というものを意識されています。社長というものは、仕事を仕組み化して、出来るだけ自分の仕事を少なくすべきであり、そうすることが会社の発展につながる、と言います。「久万田に頼んで良かった」と、安心感を与えられるような仕事をしていきたい、と語る久万田氏の目標は、高台に久万田ビルを建てることだそうです。これからも有限実行でやっていきたい、と締めくくって頂きました。

20110922c.jpg(文責 中 宏文)