モーニングセミナー

3月22日(木) 坂田和子氏 「全ての出逢いに感謝を込めて」

20120322a.jpg 3月22日(木)のモーニングセミナーは、ホテル日航高知旭ロイヤルにて朝6:00より、坂田和子税理士事務所 所長 坂田和子氏(高知市中央倫理法人会 事務長)より、『全ての出逢いに感謝を込めて』をテーマにご自身の実体験を赤裸々に語っていただきました。

 坂田氏は、現在、高知市上町4丁目で税理士事務所を開業しています。
 大学卒業後は、何をやりたいのかわからないまま、就職も決めずに高知に帰省したそうです。
 「半年間の高知県庁の臨時職員の契約期間満了のあと、高知税務署の受付のアルバイトをしていた時に、税理士事務所の事務員募集に応募することを勧められたことが、人生の転機となりました。」

 「税理士事務所に面接に行ったところ、すぐに採用が決まりました。全く税金のことを知らない私を雇ってくれたことに感謝して、絶対に迷惑をかけてはいけないと思い、必死で仕事を覚えました。」

 20代は、税理士事務所で働きながら、結婚、2人の子どもを出産と順風満帆に過ぎていったそうです。
 「しかし、このまま恵まれた環境の中で過ごすことに違和感が出てきました。自分の力を試してみたい思いが強くなり、31歳で退職。心機一転、税理士試験にチャレンジすることを選択しました。」
 「税理士になりたい一心で、頑張ってきました。最終科目が合格したときには、心身共に達成感でいっぱいでした。」

 すぐには開業せずに、別の税理士事務所に就職したそうです。
 「毎日、オーバーワーク気味で、家庭不和の時期もありました。また、室戸出張から自動車で帰る途中、信号待ちをしているときに、うしろから追突されたことで、それからの2年間は、地獄の日々を過ごしました。」

 「外傷がないので、病名が不明のまま、長期の休職を余儀なくされ、休業4ヵ月で退職しました。退職して自分で事務所を開業しようと決心しました。」

 交通事故から半年間は、気持ちだけが先行し、実家に帰って倒れてしまったそうです。
 「病名がわからず、治療の方法がわからないまま毎日を過ごしていました。このままでは死んでしまうと東京の姉に電話をしたところ、姉が病院を探してくれて、東京の病院に行くことになりました。」

 「決死の覚悟で東京に行き、初めて病名がわかり、緊急手術をして入院しました。病院の医師から、1割しか完治せず、3割しか社会復帰ができない病気だと告知されました。」 

 その頃、四国税理士会から電話があり、税理士登録と同時に無期限休業となったそうです。
 「自分の心が一番苦しいときに、なんで私だけがこんな目に遭うんだろうと、自分を責めていました。」
 
20120322b.jpg しかし、その頃、多くの本を読んで勇気をもらったそうです。
 「感謝していたらすごくいいことが起こることがわかってきました。乗り越えることが出来るから、自分に試練がきたことを実感するようになりました。ありがとう、感謝の心でいると病気がだんだん治ってきました。」

 2年間の闘病生活で、奇跡的に完治されたそうです。

 「2年間、明日はないかもしれないという日々を過ごしてきました。だからこそ、今日を大切にすることが大事だと、自分の体験から強く思いました。」

 「高知税務署の受付のアルバイトをしている時に出会った先生のおかげで、今の私があります。そして、事故という経験もこれからの人生に大きな自信につながっていきます。」

 最後に、「朝から、こんな重い話をすることに葛藤がありました。しかし、自分が体験したことを話すことで、少しでも恩返しが出来たらいいと思っています。皆さん、車の運転には十分に注意して下さい。被害者だけでなく、加害者の人生までおかしくなってきます。」と語っていただきました。

 とても感動的なお話をいただきました。ありがとうございました。
 坂田氏の益々のご活躍を祈念いたします。

 早朝よりご参加頂きました皆様、本当にありがとうございました。

20120322c.jpg(文責 久万田昌弘)